家族といっしょに働くうれしさ
田中滉己(たなかこうき)さん(24歳)
田中農園
「農業を始めてから、毎日むちゃくちゃ楽しいんですよ。」
田中さんは屈託のない笑顔で迎えてくれました。干潟生まれの干潟育ち。
現在、7か月の長男がいるお父さんで、家族と一緒にチンゲンサイなどを栽培しています。ハウスに一歩足を踏み入れると、丸いカーブを描くプリプリの葉がぎっしり。ハウス中、優しい香りでいっぱい。
「元々農業をするつもりはなかった」という田中さん。
ある時、干潟の農業法人から声をかけられ体験作業をしたところ、「これはおもしろい!」と直感。そこで働くことになりました。
5年間働く中で、「自分でやってみたい」という思いが芽生えてきます。
その後、家族や勤務先の応援を受けて、独立。
「田中農園」としての挑戦が始まりました。
田中さんが日々大切にしているのは、楽しい農作業。
もちろん、力仕事やきつい姿勢での長時間作業など、農業は簡単な仕事では到底ありません。そこに家族が一緒に取り組んでいることに感謝し、かける言葉はていねいに選んでいるといいます。
「仕事でも家族といられるのは、本当に幸せなこと。だからこそ、いい空気を作っていきたい。」
チンゲンサイの出荷は今年の4月から始まったばかり。
「試行錯誤は続いていますが、無事に出荷できたことでホッとし、趣味の筋トレを再開しました」とニッコリ。
「田中農園をもっと大きくしたいという夢もあります」と語る横顔は、明るい覚悟で満ちていました。
山田