ふぞろいな命に新しい息吹を
久光農園 / 寄植工房 壽 ‐ 和の寄せ植え ‐
久光壽子(ひさみつひさこ)さん (55歳)
公園や通りを彩る美しい木々。久光農園では公共用の木を種から育て、販売しています。33年前、ここ久光農園にお嫁にきた壽子さん。明るい笑顔の壽子さんは、今、信念をもって「和の寄せ植え」に取り組んでいます。
「木はモノサシで測ったように、みんな同じようには育たない。枝が曲がったり、大きくならなかったり。だけど、どの子も一生懸命に生きている。そんな木々たちの生きる力に魅かれて・・・」
規格に合わなかったものをそっと手に取り、小さな器の中に寄せ植える。この新しい世界の中で、木々は生き生きと呼吸を始めます。小さな苔玉に根付いた松が、松ぼっくりをつけることも。
「なるべく自然のままに。」針金や糸で形を整えることはせず、時間をかけ、ていねいに。子育てで子どもたちと真剣に向き合ってきたように、木々と向き合います。「子どもたちが教えてくれた沢山のことを、今では木々たちが教えてくれます。」
寄せ植えをとおして、植物の生命力を表現する壽子さん。市内で創作活動をする仲間たちとともに、毎年「星のであい展」を開催しています。会場の一つ、久光農園では、苗木販売や寄せ植えワークショップのほか、ご近所さんによる野菜販売も。
「私の思いを家族が受け止めてくれて。近所の方たちも関わりを楽しみにしてくれて。」
今年はどんな出会いが生まれるのか。15年目のハレの日を前に、壽子さんは家族や仲間たちとわいわい準備を進めています。
第15回 星のであい展
開催日時 10月26日(金)、27日(土)、28日(日) 午前10時~午後4時
開催場所 翔工房/布美/吉松庵/久光農園
https://www.facebook.com/hosinokai/
(文責:山田)